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2008年7月23日 (水)

刑事責任も民事責任もないと思うけど

例えばの話です。AさんとBさんが交差点で信号待ちをしていたとしましょう。二人とも歩行者で、目の前の歩行者用信号が青になるのを待ってます。

ところが、Aさんは信号が変わるのが待ちきれず、まだ青になっていないのに、というよりも交差道路の信号がまだ青なのに、走って横断歩道を渡ってしまいました。Aさんの判断は、まだ赤だけど自分が素早く渡ることは可能、というものです。もちろん、Aさんの行為は道交法違反になります。しかし、Aさんは無事に交差点を渡ることが出来ました。

一方のBさんですが、ちょっとぼーっと立っていたこともあり、Aさんが渡り始めたのを見て、何となく「信号が変わったんだ」と判断し、Aさんからちょっと遅れて、ゆっくりと渡り始めました。もちろん、その時点ではBさんが従うべき信号は赤です。

そして運の悪いことに、ちょうどそのタイミングで交差点に進入してくるクルマがあり、Aさんは素早く渡ったために避ける必要もなかったのですが、Aさんから遅れてのんびり渡っているBさんとはタイミングが合ってしまい、回避操作も間に合わず、Bさんをはねてしまいました。Bさんは頭を強く打って死亡しました。

とまあ、こんなことがあったと仮定しましょう。Bさんが信号を無視して交差点を横断し、クルマにはねられた、という事故です。クルマのドライバーの前方不注意もあったかもしれませんが、Bさんの信号無視が事故の第一要因でしょう。

私は法律の専門家ではありませんが、こういう事故において、Aさんには刑事責任も民事責任もないと思います。Aさんは自分の信号無視については責任がありますが、Bさんの事故については責任を問うことは出来ないのではないかと思います。もし間違ってたら、教えて下さい。

でも、因果関係としては、Aさんが信号無視をしなければ、Bさんがつられることもなく、事故は起こらなかった、と考えられます。もちろん、Bさんがつられたからいけない、とも言えますが、Aさんが因果の因の方に関わっていることは否定できないでしょう。

実際、赤信号なのに横断、発進したりする他人につられる人は決して少なくありません。つられないように自分で判断することが必要なのは言うまでもありませんが、つられてしまうのも人間の心理としてやむを得ないところもあるでしょう。

上の例において、もし私がAさんだったら、相当にイヤな気分になるはずです。賠償責任はないとしても、自分がBさんの死の引き金を引いたことになりますし、クルマのドライバーを業務上過失致死の罪に誘導したようなものですし。

まあ、だからと言ってこのような場合にAさんにも刑事責任とか民事責任とかを問うのも難しいかもしれません。ただ、信号無視にも色々あって、赤になった直後なのか、青になる直前なのか、赤時間帯の真ん中なのかで、危険度も違うし、Bさんのような事故を誘発する危険性も違うので、罰則には幅をもたせて、他者の信号無視を誘発するなど、より危険な信号無視にはより重い罰則を、といった考え方はあって良いのではないかと思います。

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