都内某所のラーメン屋さんにて。
カウンターに座った私の左隣は30歳前後のサラリーマン風。右隣は学生風カップル、おそらく近所の某有名私立大の学生でしょう。私が座った時、そのカップルは二人ともつけ麺を食べているところでした。
3 - 4分後、サラリーマン風のお客さんのところに、彼の注文したつけ麺が出て来ました。彼は食べ始めます。カップルはちまちま食べ続けています。ここの店の麺は太く、茹で上がりには5分とか7分とかかかりそうです。カウンターには「太麺なので時間がかかります」的な注意書きが張ってあります。
さらに5分後位でしょうか。サラリーマンが食べ終わり(スープ割りも頼みました)席を立ちます。カップルは相変わらずちまちまちまちまと食べています。
サラリーマンが出て行ってすぐ、私のつけ麺が出て来ました。私はわしわしと食べ始めます。普通盛りで200g程度の麺の量なので、あっという間に麺が減っていきます。
食べながら、右隣のカップルの会話が耳に入って来ました。どうやら、就職活動においての面接が話題になっているようです。もっぱら男の方が熱弁をふるい、女性がそれなりに熱心な聞き役となっているようです。
「でさ、学生は『リーダシップを発揮したいです』とか言うんだけど、面接官に『リーダーシップとは何ですか?』って質問されると答えられなく人がほとんどなんだよ」「ふーん」「僕ははっきり答えられるよ。色々考えてきたからね」「リーダーシップを?」「うん、部活とかを通じてね」「へえ」「僕はさあ、リーダーシップというのは、みんながやる気になって、みんなの力を合わせたら、単なる足し算以上の力になる、ってことだと思うんだよ」「へぇー、そうかあ、そうだよね、うん」「そういうのをリーダーシップって言うと思うんだ」
とまあ、こんな感じのことを言っているわけです。おじさんとしてはツッコミたくて仕方ないのですが、いきなり見知らぬおじさんからツッコミされても困るでしょうし、彼女候補と思われる女性の前でええかっこしている微笑ましい状況を壊すのも可哀想ですし。
でもまあ、「みんながやる気になって、みんなの力を合わせたら、単なる足し算以上の力になる」というのは、そりゃまあそうかもしれないけど、リーダーシップを発揮した結果であって、リーダーシップそのものの定義じゃないよな。結果からの逆説的定義があっても、必ずしも悪いとは言えないけど、それは普通ではないし、それが逆説的であることを充分に理解していないといけないと思うわけですよ。彼はわかっていたとは思えない口ぶりでありました。
なーんてこともツッコミたかったのですが、実はもっとツッコミたかったことがあったんですよね。私が食べ終わった頃、ようやくカップルが食べ終わる直前でした。さらに、熱弁男は女性よりも遅れてます。私が着席した時には食べ始めていて、サラリーマンが食べ始めて食べ終わり、私が食べ始めて食べ終わり、その後でやっと終了です。「ちまちま食ってんじゃねぇ! カップルでつけ麺を食べる時にも、リーダーシップを発揮しろ!」というのが私のツッコミ(心の中の)です。