発射と撤収
とある駅のトイレに入った時のことです。私の目的は小で、私の左隣は空いていました。
私が便器の前に立ち、もぞもぞとモノを取り出していたら、タタタタッという足音がしたかと思うと、左隣の便器から「ジョッ!」という音が聞こえました。
大げさに書いているわけじゃありませんよ。その男、便器に駆け寄りざまに発射したんですよ。まさに発射です。トイレに入るか入らないかのうちにジッパーを下げて、モノを取り出し、「便器の前に立つ」という状態を経由することなく、本当に「駆け寄りざま」という表現そのもののタイミングで始めてしまったのです。
おそらく、便器前1メートルではモノを取り出していたでしょうし、便器前50センチあたりから、出始めていたのではないかと想像されます。離れたことろから狙い撃ち、みたいな話ですよ。
幸い私には被害はありませんでしたが、あんなことしたら周囲に被害が及ぶ可能性は少なくありません。それほどまでに逼迫していたのかというと、どうもそうとも思えません。そういうやり方の男ではないかと思われます。
何故かというと、終わって立ち去る時にも、似たようなことをしたからです。普通なら、「終わる」「しずくを切る」「モノをしまう」「ジッパーを上げる」「便器の前を離れる」というステップで進むと思われるのですが、その男は「終わる」「便器の前を離れる」でした。「モノをしまう」「ジッパーを上げる」は歩きながらですね。何と申しましょうか、「撤収!」という感じでしたね。
彼はそういう流儀の奴なんですよ。因みに、「しずくを切る」は省略されたのか、歩きながらなのか、それは分かりませんでした。

