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2010年3月

2010年3月 5日 (金)

「難しい」とか「困難」とか

朝のNHKを見ていたら、「今年開催されるCOP16で議定書の採択は困難」という見解を議長が示した、というニュースをやってました。

ご存じのように、日本語で「困難」とか「難しい」とか言う時はしばしば、「不可能」「無理」「やる気なし」といった意味を持ちます。

ですから、我々が一般に「議定書の採択は困難」という見出しで受け取るイメージは、「ああ、採択は無理なんだ」でしょう。少なくともかなり悲観的に捉えると思います。

ところが、そのニュースでの議長のインタビューを見ると、必ずしも「不可能」「無理」「やる気なし」ではないようです。去年のCOP15での反省点を踏まえて、前向きに取り組んで行く姿勢が見えるように感じました。

おそらく英語で行われたであろうインタビューで、議長さんはdifficultとかdifficultyとかいう単語を使ったのかもしれませんが、それをそのまま「困難」と訳して見出しにまで使うと、随分とイメージが異なってくる可能性があります。

実際、「困難」はあるのでしょうが、前向きさは失っていないようなので、日本語的に「困難」とだけ使うのは、あまり適していないと思われます。

このような例は言語によるコミュニケーションギャップと言って良いのでしょうが、翻訳されていても、あるいは翻訳されたからこそのギャップも存在しうるわけです。

以前、同時多発テロのあとのブッシュ当時大統領のスピーチで、犯人達に対して「punish」という単語が使われていて、字幕が「法の下で裁きを」となっていたのを、「それは違うだろ!」とツッコミを入れながら見てましたが、翻訳を100%信用してはならない、ということだと思った次第です。

マスメディアによるバイアスの他に、翻訳そのものによる不正確さも存在するのですから、翻訳物のニュースは慎重に解釈しなければなりません。

まあ、いちいち原典に当たるわけにもいきませんが、気になったらググってみると、ブログなどで異論を読めたりもしますからね。

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